昭和61年ごろ、広島県内で牛づくりを統一していこうという話がありました。
元々各地域で、比婆地区なら比婆牛、神石地区なら神石牛という牛があったのですが、広島県全域で広島牛として統一していこうという動きです。
表向きに一度は比婆牛というブランドは消えましたが、今の和牛の状況を見ても、広域ブランドの広島牛では、他県産ブランドに太刀打ちできないということもあり、再度それぞれの地域ブランドの原点に立ち返って、広島血統に着目したブランド牛づくりを進めていこうということになりました。
平成25年に全農ひろしまで「広島血統和牛 元就」というブランド牛が登場したことをきっかけに庄原でもその取り組みを参考にさせてもらいました。
1年間をかけて生産者さんと手法を含めた検討を重ね、比婆牛ブランドの振興するために、あづま蔓振興会を立ち上げました。平成26年7月の設立です。
現在、生産者7名と・庄原市・農協の担当者を合わせて全員で35名です。
比婆牛の原泉は、最後の蔓牛の「岩倉蔓」という優秀な和牛で、脈々と今の代の生産者まで受け継がれています。庄原地域に根付く歴史と伝統を強みとして活用し、ブランド力をどんどん発揮していこうと取り組んでいます。
ただし頭数が非常に少ないので、取り扱い希望のお問い合わせがあってもお答えきれないというのも現状です。出荷頭数も少しづつ増えてはきているので、前進はしていますが、当面は増産が目標ですね。
ブランド力を高めるために、【地域個体商標制度】に出願しています。ハードルが高いとも言われる商標制度ですが、登録されると全国的にも売り出していける大きなきっかけにもなると思います。
受け継いできた歴史と伝統を知っていただて、お祝いの席ではで是非最高級和牛の比婆牛ステーキを食べていただきたいです。