美づ葉のカットねぎが誕生したのは
2003年のことです。
当時、社長の水場さんは
野菜を中心とした卸をしていました。
市場で野菜をそろえて客先へ届ける仕事です。
あるお客さんからカットねぎが欲しいと言われ
仕入れて持っていくことにしました。
すると、返ってきたのは、この一言でした。
「価格が高いからこれじゃあ使えない」
水場さんの頭をよぎったのは
故郷の風景でした。
呉市倉橋町の農家出身。
父親がねぎを作っていたこともあって
「自分で作って、自分でカットしたら
コストが削減できる」
そう考えました。
ゼロからのスタートでした。
すると、「美味しい」、「安い」と
口コミで広がり、注文が入るようになりました。
ブランド名は「宝島ねぎ」。
生産から17年、そのネギは一味違います。
ねぎ本来の風味が強く、
刻んだネギはシャキシャキの食感。
日持ちもすると評判です。
「このカットねぎじゃないと、うちの味は出せん!」
と担々麺店を経営するオーナーが太鼓判。
いま、広島を中心に四国、九州、関東に出荷しています。
お好み焼き・うどん・そば・焼肉店などの飲食店、
病院や社員食堂など料理にかかせない
カットねぎの需要に応えています。
その販路も、すべて自社で切り開いてきました。
基本は「自分たちで作ったものは自分たちで届ける」
美づ葉は生産・加工・販売まで
一貫体制を確立しています。
営業部の社員が、ねぎを店先まで届けています。
手間をかける理由は、
市場を通さない流通で中間コストを省いて提供できること。
また、リードタイムが短く、
消費者へ新鮮なねぎを届けることが出来ます。
「薫り高い土耕栽培の青ねぎを新鮮なままお届けします」
美づ葉のキャッチコピーです。
薫り高い美づ葉のねぎを生み出すのは、
1年中雪の降らない温暖な倉橋町の気候。
そして昔ながらの土耕栽培です。
年間を通じて、ねぎの生産を実現させました。
種を播く栽培から、苗を植える栽培へ。
生産量と品質を安定させることができるように
なりました。
”チャレンジする精神”は”
スタート当時と変わりません。
もう一つのチャレンジ。
取り組んだのが、
1法人(有限会社美づ葉)と10戸の専業農家からなる
「宝島ねぎ生産出荷組合」の設立。
品質向上や更なる安全・安心な農業への取り組みを目指します。
ねぎに続く新たな食材の開発も進んでいます。
それは何か?尋ねると
「まだ言えないけどね・・・」と笑う水場社長。
“世の中にないなら自分で作ればいい”
その精神で、これからも新たなものづくりに挑み続けます。